知らないと損をする？
失敗しない五苓散の選び方を紹介

体内の水分バランスを整える漢方「五苓散」。

水分バランスが崩れた時に起きる、体の様々異変に効果があると言われています。

五苓散はどんな時に飲む？

低気圧による頭痛
二日酔い
めまい
吐き気
むくみ

五苓散は色々な会社からたくさんの種類が販売されているので、どの五苓散が良いのか悩んでしまう人も多いと思います。

そこで、「失敗しない為の」五苓散の選び方を紹介します。

五苓散の選ぶ際のポイント

実は、漢方薬である五苓散は、製品ごとに大きな違いはありません。
配合している成分はどれも同じで、得られる効果も同じです。

そんな五苓散でも製造過程で違いがあります。
それが、「満量処方」と「生薬末とエキス剤」です。

チェックするポイント

①満量処方
②生薬末かエキス剤

①満量処方とは？

漢方薬は、生薬の組み合わせと、配合量のバランスが重要で、特に配合量は「多ければ良い」とう訳ではなありません。
生薬の効果を最大限に引き出すためと、副作用のリスクを減らすために、漢方薬ごとに、「生薬の最大分量」が定められています。

日本では、「日本薬局方」で生薬の分量が決められていて、
この、定められている処方通りの分量（処方の1日最大配合量）で作られた漢方薬のことを「満量処方」と言います。

そして、定められた分量以下の物は、その分量に応じ「半量処方」や「3/4処方」等と言っています。

五苓散の場合は？

五苓散にも、次の様に生薬の分量が決められています。

沢瀉（タクシャ） 5g
猪苓（チョレイ） 3g
茯苓（ブクリョウ） 3g
白朮（ビャクジュツ） 3g
桂皮（ケイヒ） 2g
（※白朮ではなく、蒼朮（ソウジュツ）を配合する物もある）

この分量を最大限配合していると「満量処方」になります。

同じ五苓散でも、満量処方の物もあれば、そうでない物もあり、それが製品の違いになります。

満量処方の方が効く？

生薬を最大限配合している「満量処方」の方が効果がありそうですが、実際はそうではありません。

本来、漢方薬は個人の体調によって処方量を変えます。
体力のない方や、虚弱体質の方等に満量を処方すると、逆に体調を崩す場合もあります。

漢方薬も、西洋の薬と同じ様に最適な分量を飲むのが大切なんです。

なので、次の様に、目的によって満量処方と、半量処方や3/4処方を使い分けたりします。

●病状の改善
・一時的な体調の悪化は、満量処方でしっかり対処
●体質改善・体調管理
・長期間の服用になるので、体に負担の少ない半量処方で対処

ちなみに、満量処方は、生薬を多く使う分、価格は高くなります。

②生薬末とエキス剤とは？

生薬末とは、漢方薬の原料となる植物や動物、鉱物などをそのまま乾燥させ、粉末状にしたものを指し、基本的には原材料そのものを粉砕して作られます。

エキス剤とは、生薬を煮出して有効成分を抽出し、それを濃縮したものです。この抽出した液体を乾燥させて粉末にしたものがエキス剤です。

生薬末の特徴
生薬の全成分を摂取できるため、漢方薬本来の効果を自然な形で期待でき、長期的に体質改善を目的とする場合に使用されることが多いです。
原材料の力を最大限に活かすことができますが、独特の強い苦味や匂いが残りがちで、それが飲みにくさの原因になったりします。

エキス剤の特徴
煮出しの際に、全ての有効成分が抽出されるわけではないため、生薬そのものに比べると失われる成分がある可能性があります。また、熱を加えるため、一部の成分が劣化することがあります。
ただ、持ち運びや服用が簡単なので、現代の漢方薬の多くはこの形で作られています。

失敗しない五苓散の選び方

五苓散は、「慢性の頭痛」「低気圧頭痛」「二日酔い」「むくみ」などで飲んでいる方が多いと思います。

頭痛やむくみを根本的に解決するには、体質改善が望ましいので、これらの悩みを改善したいなら、半量処方の生薬末がいいかもしれません。

対して、「二日酔い」などの一時的な症状を改善するなら、満量処方のエキス剤がいいかもしれません。

五苓散の選び方

●体質改善・長期服用
半量処方の生薬末
●一時的な症状など
満量処方のエキス剤
※自分の体調などを考え、自分に適した五苓散を選びましょう。